走ることについて語るときにLiuの語ること
第三部:グランドスラム、 遙かなる頂を目指して
・第1章   ・第2章   ・第3章   ・第4章   ・最終章
第二部:走ることの意味を知りたくて僕は走った
・第1章   ・第2章   ・第3章   ・第4章   ・第5章
第一部:走ることの楽しさを教えてくれた人達へ
・第1章   ・第2章   ・第3章   ・第4章   ・第5章
第一部 第4章 まだ見ぬ世界へ向かう僕

2008年1月20日。
結局、僕は2週間の練習で千葉マリンマラソンを走ることになった。
2週間の走行距離は74キロ、練習不足の感は否めない。
10時10分、号砲がなる。
SWACの仲間と健闘を誓いスタートする。
入りの1キロは4分14秒、予定より速い、少しペースを落とす。
そして2キロ通過のLAPが4分20秒、このペースで行くことに決める。
一人で走った横須賀の時とは違い、今回はSWACの仲間が大勢参加している。
折り返しですれ違う度に声援を貰った、
名前を呼んでもらった、たくさんのパワーを貰った。



マラソンは一人で走る個人競技だ。
それでも練習では仲間が引っ張ってくれるし、レースでは声援をくれる。
結果がよければ称えてくれるし、悪ければ励ましてくれる。
僕が今まで一人で走り続けていたら、ここまで記録は伸びなかっただろうし、
こうして今、ここを走っていなかったかもしれない。
感謝の気持ちでいっぱいになる。



が、そんな感情に浸っている間に10キロを過ぎ僕の足は重くなっていった。
やはり練習不足のせいか、思うように足が動かない。
ペースダウンを抑えるのに必死だった。
何度も止まりそうになる・・・
次の給水所では止まって給水をしようと考えてしまう・・・
一番苦しかった18キロ付近でSWACの仲間に声をかけられ僕は必死に腕を振った。
そして最後まで止まらずに走り続けた。
タイムは1時間32分30秒。
前回から4分ベストを更新した。
一瞬の景色も見ることができた。

ただ今回は余韻に浸る間もなく、2週間後に次のレースが控えている。
僕にとって最長距離となる30キロの青梅マラソン。
練習でも走ったことのない距離への不安はあった。
でも不思議とあせる事はなかった。
新たな壁を乗り越えた自身なのか、それとも諦めか?
最初の1週間は体力が回復するのを待つように出来るだけ体を休めた。
ウォーキングからジョグへ、そして週末にランを再開した。
青梅マラソンでの目標はもちろん自己ベスト。
(初の30kmのはずだったので完走さえすれば自己ベストだったのだが・・・)

が・・・まさかの展開へ・・・
2008年2月3日、レース当日、大雪になり青梅マラソンは中止になった。
12年ぶりに2回目の中止だそうだ。
それなりの準備をした僕は少しショックだったが、
別に青梅マラソンは目標ではなかったはず、ただの通過点と気持ちを切り替える。
なんと言っても今シーズンの最大の目標は長野マラソンだ。
一生のうちで一度しかない初マラソン。
「その為にくいのない練習をしよう」そう思った。
そして2008年2月4日、雪の残る皇居を僕は一人走った。

長野マラソンまであと約2ヶ月の2008年2月17日、東京マラソンで
SWACの仲間を応援したその日、長野マラソンの約1ヶ月前までの5週間、
距離を踏むことに決めた。

2008年3月9日、名古屋国際女子マラソンでのSWACのメンバーの走りに
僕は再び感動とパワーをもらう。
2008年3月16日、10kmのロードレースに出場しベストを更新する。

そして今日まで疲れがたまって風邪をひいたりして、
全て順調にとは行かなかったが、何とか400kmくらい走れた。
そしてこれから1ヶ月、僕は距離を抑えて初マラソンに向けた調整に入る。



いろんな人の走りにたくさんの感動をもらって、
いろんな人の言葉にたくさんの感謝を覚えて、
僕は今日も走る。
1ヵ月後のまだ見ぬ世界を走れるように。
一瞬の景色を見られるように。
そしてその時、僕は笑うのか涙するのか、その答えを見つけられるように。

2008/3/20